Excel関数で標準偏差を求める方法をお探しですね。

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Excelで統計分析!STDEV(標準偏差)・VAR(分散)関数と偏差値の求め方

Excelでテストの点数や売上、アンケート結果を集計するとき、平均だけ見ていても「データがどれくらいバラついているか」は分かりませんよね。

そこで役に立つのが、**分散を求めるVAR関数**と**標準偏差を求めるSTDEV関数**です。

さらに標準偏差を使えば、テスト結果でよく見る**偏差値**もExcelで簡単に計算できちゃいます。

この記事では、初心者でも迷わないように、関数の選び方から計算式、実務での注意点まで順番に解説していきます!

1. まず知っておきたい「分散」と「標準偏差」って何?

Excelで統計分析をするとき、最初に理解しておきたいのが**「平均」「分散」「標準偏差」の関係**です。

平均はデータ全体の真ん中を示す値ですが、同じ平均点60点でも、

– みんなが55〜65点くらいに集まっている場合
– 40点台から80点台まで大きく散らばっている場合

では、まったく意味が違いますよね。

そこで登場するのが**分散と標準偏差**です。

これらは「データが平均からどれくらい散らばっているか」を数値で表してくれます。

分散と標準偏差の違い

**分散**は、各データと平均の差を2乗して平均したものです。

ただし、2乗しているので単位が「点の2乗」のようになって、ちょっと分かりにくいんです。

そこで、**分散の平方根(ルート)を取ったものが標準偏差**です。

元のデータと同じ単位(点数なら「点」)で表せるので、実務や学校現場では標準偏差のほうがよく使われます。

具体例で見てみよう

たとえば、あるテストの平均点が60点だったとします。

– **標準偏差が5点**なら、多くの人が55〜65点付近に集まっている
– **標準偏差が20点**なら、40点台から80点台まで広く散らばっている

こんな感じで、標準偏差を見れば平均だけでは分からないデータの性質が見えてきます。

Excelなら、これらを手計算する必要はなく、VAR関数やSTDEV関数を使えば一瞬で求められます。

大事なのは、**「今扱っているデータが全体なのか、一部のサンプルなのか」を判断して、適切な関数を選ぶこと**です。

2. STDEV関数とVAR関数の使い方──「P」と「S」の違いに注意!

Excelで標準偏差を求める関数には、**STDEV.P関数**と**STDEV.S関数**があります。

分散を求める関数も、**VAR.P関数**と**VAR.S関数**の2種類があります。

「P」と「S」って何が違うの?

名前の最後に付いている文字が違いますよね。

– **P**(Population)= **母集団**
調査対象の全データがそろっている場合に使う

– **S**(Sample)= **標本**
全体の一部だけを取り出して分析する場合に使う

具体例で考えよう

– **クラス全員30人のテスト点**を分析する
→ そのクラスに限っては全員分のデータがあるので**STDEV.PやVAR.P**を使う

– **全国の受験生全体を推定するために、一部の学校のデータだけ**を使う
→ 一部のサンプルから推定するので**STDEV.SやVAR.S**を使う

基本的な書き方

A2からA31に30人分の点数が入力されているとします。

**母集団として標準偏差を求める場合**
“`
=STDEV.P(A2:A31)
“`

**母集団として分散を求める場合**
“`
=VAR.P(A2:A31)
“`

**標本として標準偏差を求める場合**
“`
=STDEV.S(A2:A31)
“`

**標本として分散を求める場合**
“`
=VAR.S(A2:A31)
“`

とってもシンプルですよね!

古いバージョンのExcelを使っている人へ

Excel 2010以前では、関数名が少し違います。

| 新しい関数 | 古い関数 |
|———|——–|
| STDEV.P | STDEVP |
| STDEV.S | STDEV |
| VAR.P | VARP |
| VAR.S | VAR |

今のExcelなら、意味が分かりやすい**STDEV.P、STDEV.S、VAR.P、VAR.S**を使うのがおすすめです。

関数選びで迷ったときは

こんな風に考えると整理しやすいですよ。

**P系を使う場合**
– 全社員の給与データ
– クラス全員の点数
– 1年間すべての月次売上

**S系を使う場合**
– アンケート回答者の一部から顧客全体の傾向を推定
– 抜き取り検査のデータから製品全体の品質を判断

ちなみに、P系は分母がデータ数n、S系は分母がn-1になるため、**同じデータではS系のほうがやや大きい値**になります。

これは、サンプルから全体のばらつきを推定するとき、小さく見積もりすぎないように補正しているからなんです。

3. Excelで偏差値を求める方法

偏差値は、テストの点数が「集団の中でどの位置にあるか」を分かりやすく示してくれる指標です。

平均点を50、標準偏差1つ分を10として換算するので、テストの難易度や平均点が違っても相対的な位置を比較しやすくなります。

偏差値の計算式

基本の式はこちらです。

“`
偏差値 = (個人の値 – 平均) / 標準偏差 × 10 + 50
“`

Excelで計算してみよう

B2:B31に点数があり、B33に平均点、B34に標準偏差を求めているとします。

C2に以下の式を入力すれば、B2の点数に対する偏差値が出ます。

“`
=(B2-$B$33)/$B$34*10+50
“`

**ポイント:** `$B$33`や`$B$34`のように**ドル記号**を付けるのは、オートフィルで下にコピーしても平均点と標準偏差の参照先がずれないようにするためです。

STANDARDIZE関数を使う方法も

もっとスッキリ作業したいなら、**STANDARDIZE関数**を使う方法もあります。

この関数は、指定した値を「平均0、標準偏差1」の標準得点(Z得点)に変換してくれます。

“`
=STANDARDIZE(値, 平均, 標準偏差)
“`

偏差値にするには、この値に10を掛けて50を足すだけ。

“`
=STANDARDIZE(B2,$B$33,$B$34)*10+50
“`

直接式を書く方法でもSTANDARDIZE関数を使う方法でも、結果は同じです。

「標準化」という考え方を明確にしたいときは、STANDARDIZE関数を使うと分かりやすいですよ。

偏差値の具体例

**例1:** 平均点60点、標準偏差10点のテストで75点を取った場合

– 平均より15点高い
– 標準偏差10点の1.5個分上
– 偏差値 = 1.5×10+50 = **65**

**例2:** 平均点70点、標準偏差5点のテストで75点を取った場合

– 平均より5点高い
– 標準偏差1個分上
– 偏差値 = 1×10+50 = **60**

同じ75点でも、集団によって偏差値が変わるんですね。

つまり偏差値は、**点数そのものの高さではなく、その集団の中での相対的な位置**を示しているんです。

4. 実務で使うときの注意点

ExcelでSTDEV関数やVAR関数を使うのは簡単ですが、結果の読み方にはちょっと注意が必要です。

空白セルや文字列に注意

– 空白セルや文字列が混ざっていても、通常のSTDEV.PやVAR.Pでは無視されます
– ただし、**0が入力されているセルは数値として計算対象**になります
– 空白と0は意味が違うので、未入力を0点として扱ってよいのか、欠損データとして除外すべきなのか事前に確認しましょう

外れ値(極端な値)の影響

極端に大きい値や小さい値があると、分散や標準偏差は大きく影響を受けます。

たとえば、売上データの中に一度だけ大型案件が入っている場合、標準偏差が大きくなって「売上が不安定」と見えることがあります。

でも、その値が異常なのか、重要なビジネス上の特徴なのかは、データの背景を見ないと判断できません。

他の指標と組み合わせて見よう

標準偏差だけで結論を出すのは危険です。

**平均、中央値、最大値、最小値、ヒストグラム**などと組み合わせて見ることで、データの分布をより正確に理解できます。

Excelなら、こんな関数と合わせて使うと便利です。

– **AVERAGE**(平均)
– **MEDIAN**(中央値)
– **MAX**(最大値)
– **MIN**(最小値)
– **COUNT**(データ数)

偏差値の注意点

偏差値は便利な指標ですが、万能ではありません。

– **受験者数が少ない場合**や**得点が極端に偏っている場合**は、数値が不安定になります
– 特に少人数のクラスで偏差値を出すと、1人の得点の影響が大きくなって、一般的な模試の偏差値とは感覚が異なることがあります

だから、Excelで偏差値を求めたら、必ず**「どの集団の中での偏差値なのか」を明記する**ことが大切です。

実務資料や成績表に載せる場合も、対象範囲、データ数、使用した関数が分かるようにしておくと、後から見返したときに誤解を防げます。

まとめ

Excelで統計分析を始めるなら、まずは**平均だけでなく分散と標準偏差をセットで確認する習慣**を持つことが大切です。

– **VAR.PとVAR.S、STDEV.PとSTDEV.Sの違い**を理解して、母集団なのか標本なのかを判断できれば、分析結果の信頼性はグッと高まります
– さらに標準偏差を使って**偏差値を計算**できるようになると、点数や売上を「全体の中でどの位置にあるか」という視点で見られるようになります

Excelの関数は難しそうに見えますが、仕組みを一度理解すれば、**データのばらつき、安定性、相対評価**を手軽に確認できる強力な道具になります。

ぜひこの記事を参考に、実際のデータで試してみてくださいね!

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